名和晃平/岩槻さん

書記の内田です。今回は会話中に出てきたいくつかの疑問に下線をひいてみました。それについての回答、見解、参考になる資料、文献等ありましたら、書き込みよろしくお願いします。感想や言い足りなかったこと、この文章内で間違ってること、補足等もよろしくお願いします。

名和晃平(なわ こうへい)

↓Beadsシリーズ
「対象となる物体の表面を透明のガラスビーズで被覆することで、物体そのものの存在を「光の殼」で置き換え、「映像の細胞」(PixCell)という新たなビジョンを提示する。
動物の剥製はすべてインターネットで収集。オークションサイトを検索し、モニター上にPixelとなって登場するイメージのなかから選ぶ。しかし、購入して実際に送られてきた本物の剥製は手触りや臭いが生々しく、イメージとのギャップがある。それらを今度はPixCellに置き換えていく。」(作者HPより)
nawa_kohei_main-thumb-autox600-619.jpeg

↓Prismシリーズ
「光の方向を二つに分けるプリズムシートによって異なった角度(両眼の視差も含まれる)から見えるはずのイメージが現れ、箱の中に存在するはずのオブジェが虚像として漂う。」(作者HPより)
prism01.jpeg
名和晃平ホームページはこちら!

名和晃平について岩槻さんより
・「情報化時代の虚像と実像」をテーマにしているので私たちのテーマと重なるところがあるので題材にとりあげたい。
・Beadsシリーズのコンセプトは、まずインターネットで「剥製」と検索をかけてネットを介して剥製を購入する。=ピクセルのイメージの剥製を買う、ということになる。
・「剥製」と検索をかけると、同じ格好をした鹿の剥製が大量に出てくるのに気づく。そこには、鹿の石膏型に鹿の表皮を貼っていくという、システム化されたビジネスが存在していた。
・Prismシリーズは、実際の物質(狼や、シマウマや、フランスパン等)が四角いアクリルの中に入っているが、視覚的な効果によって、周囲をまわって実像をとらえようとしても、そこに物体は存在しないかのような、意味や象徴があやふやになっていく印象を受ける。

名和晃平について会話中より
●コンセプトと作品の関係について
・コンセプトの文章と実物から見えてくる意味が違う気がしてもやもやする。→実物を見るとマテリアルの意味が大きく感じられてしまい(例えば「鹿という生き物がビーズでがちがちに固められてる」みたいな印象)、そこから名和さんの言う、「虚像と実像」についてのコンセプトは感じられがたい。
作品から作者の意図するコンセプトが感じられず、文章で説明されることによって理解される作品ははたして良いものなのか。→それすらもコンセプトなのか。
物体でないものを物体化したいという欲求を感じる。→立体なんだけど、半立体。
 →例えば人間は太陽(実像)があるのに、光(虚像)をつくりたがる。人間のこの欲求は何なのか。
・素材との関係性、素材の必然性が薄く感じられる。本当にこのビーズの表現がピクセルの表現の最適な表現なのか。その疑問が商業的な印象へと繋がる。
・モチーフの選び方について、鹿は普段目にすることの少ない、私たち一般的な人との関係性の薄い物だが、Prismシリーズにあったフランスパンは私たちにとって身近なもので、かつ、食べ物をネットで購入するという違和感に考えさせられるところがあるが、その鹿とフランスパンなどの、モチーフの選び方にある一貫性、共通性とは何なのか。
・インターネット等の"メディア"と無理矢理からめている感がある。→それをコンセプトに組み込まないと認められないというアートのルールがあるのか?

●作品について
・ビジュアル的な美しさにこだわっている気がする→商業的な匂いを感じる。
・方法論の理屈で構成されている。
・綺麗だからどうしたの?→美術作品にとって美しさとは何なのか。美しさに対しての皮肉もあるのだろう。
・パロディ的な要素もあるのでは?リメイク。ユーモラス。(ダミアン・ハーストみたいな関係性が想起される。CGアートの懐かしさを感じさせる。)
・表皮、といえば幸村真佐男を思い浮かべる。→幸村真佐男総合研究「第三の皮膚」論
山口勝弘(内田はこの人についてあまり詳しくないので、誰か知っている人がいましたら補足お願いします!)
・鹿と名和さんの関係が見えない→本人のリアリティを感じない。→それもまたコンセプトの一環なのか。
・名和さんは生物に興味があるんだなと思った。
・細胞、アメーバ的な印象から動いている物質が好きなのではないかと感じた。


●新しさ、ということについて
・新しい素材や新しい技法が特徴的だが、それらは少し経つとすぐ古いものになってしまう。→例えば40年前のコンピュータは400年前のものより古く感じる。それは、40年前のコンピュータというものは物として常に完成していないもの、常に未完成のものであるから。→普遍的なもの、変化するものの差とは何か。また、新しさの価値とは何か。

●作家自身について
・どの部分が評価されているのか。
・美術界のスターを作り上げる為に、周囲に祭り上げられた感がある。
・Beadsシリーズでもっている気がして、今後の展開をどうしていくのかが気になる。
・オークションにけっこう作品が出品されている。買いやすさ、売りやすさ等もコンセプトの一部なのか。
・一般の方々にも理解しやすいコンセプトやキャッチーな実物なのが、彼を有名にしたゆえんなのか。そこを最初からねらっているのか。

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